2007年 11月 01日
ハロウィーンって何?
アメリカで世俗的な(つまり「宗教色のない」)年中行事として広く行われているハロウィーンだが、実は宗教的起源の強いものだということを初めて知ったのは、長男のキンダー(小学校の最年少学年)で行われる”Fall Festival”(秋祭り)で、その当日は仮装をしてきてもよいということに関連してだった。その時の担任はユダヤ教徒であったが、「宗教的な理由から参加させたくない場合には連絡してほしい。しかるべき対応をとり、児童が孤立しないように取り計らう。」と個別に話をされた。
歴史的には、ハロウィーンはケルトの土着信仰における新年の祭りが起源と言う説が強い。10月31日の夜に始まるその祭りは、収穫を祝うと共に、光の季節が終わり、暗やみの季節が始まることを告げるものとして、たいまつを焚き、いけにえが捧げられたという。そして、この時、この世の世界と精霊の世界を隔てる門が開くと言われていたらしい。
キリスト教では、ローマ教皇グレゴリオ3世が全聖人の日を11月1日に移したことで、10月31日が”All Hallow(Saints) Even”(全聖人の日前夜)になった。これが、前記の世俗信仰とないまぜになって、いまのハロウィーンになったのではないかと考えられている。
実際の習俗については、映画「E.T.」や日本人留学生が巻き込まれたアーカンソーでの銃撃事件などで、皆さんご存知の通り。東京ディズニーランドでも、魔女や幽霊などまがまがしいものがたくさん登場して人を脅かすアトラクションで知られている。アメリカで売られていたハロウィーン用の仮装も、単なる仮装というより、吸血鬼だの悪魔だの、霊の世界をもてあそぶような形で年々グロテスクさがエスカレートしていたように思う。
私自身が関わったり、子供達が友達を通して誘いを受けたりしたアメリカの教会ではみな、10月31日をどのように過ごさせるのかに様々な苦労をしていた。「収穫のまつりパーティ」や「秋のパーティ」と銘打って、子供向けの集会を開いて悪影響から遠ざけようとするところが多かった。
アメリカの商業主義に乗ったものは、日本や英語を公用語としているアジア圏の国々にあっという間に広がり、ヨーロッパへも逆輸出されていく。霊の話やオカルトに異常なぐらい興味を持つ日本のこと、ハロウィーンのような少々不気味、且つ悪霊のにおいがぷんぷんする祭りに飛びつくのは、情けないかな、仕方のないことなのかもしれない。
しかし、その起源も意味合いも知らぬまま「アメリカから来たもの」というだけで、流行に乗せられるようなことはいかがなものだろうか。別に、神社の例大祭やお彼岸、お盆など宗教色がハッキリした行事のみならず、日本の年中行事として行われているひな祭りや端午の節句、七夕などなど、実際には宗教的由来を持つものが数多くある。この10月、私の娘達も友だちの家で「ハロウィーンパーティ」をするからと誘われたらしい。無邪気であることと無知であることは全く違う。無知なまま、恐ろしい力のむさぼるがままにされぬよう、大人は目をしっかり見開いて、取捨選択をする心構えが必要であろう。
「あなたがたは、以前は暗やみでしたが、今は、主にあって、光となりました。光の子どもらしく歩みなさい。---光の結ぶ実は、あらゆる善意と正義と真実なのです。---そのためには、主に喜ばれることが何であるかを見分けなさい。実を結ばない暗やみのわざに仲間入りしないで、むしろ、それを明るみに出しなさい。」(エペソ5:8-11)
by (GC)2
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包容力豊かな夫と個性的な3人のこどもたちに囲まれて
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by covenanty
| 2007-11-01 09:58
| 政治・経済・社会