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「選考」考

  大阪世界陸上まで、あと3ヶ月余り!
 マラソン代表枠5に5番目にすべり込んだに見える旭化成の久保田満は、東洋大学時代、同期の三行幸一(現HONDA)に次ぐ、ナンバー2だった。2004年、4年生の箱根駅伝花の2区東洋大学21年ぶりのトップでの襷リレーをしたのが、三行(東洋大2区区間賞は55年ぶり)、その三行に1区9位で襷を渡したのが久保田だった。180センチを超える長身。肩をいからして腕を振るフォーム。
 今回の選考では、福岡国際がダメで、それぞれに、2回目の選考レースに出場し、日本人一位の結果を出した藤田敦史と佐藤智之を選ぶという選択肢もあった。実際、久保田が選ばれる可能性はないとまで言われた。しかし、陸連は、いわゆる「追試」の藤田と佐藤を選ばず、夏の大阪世界選手権ということで、3月なのに‘暑い’今年のびわ湖毎日マラソンで、連覇を狙うスペインのリオスを始め、バタバタと途中棄権者が出る中、粘りぬいて日本人トップ(全体の6位)をつかんだ久保田を選んだ。久保田は、ライバル三行よりも、また、当時駅伝王者駒大のキャプテンだった内田直将(現TOYOTA)よりも早く、世界のひのき舞台に出ることになる。
 同期といえば、早大で怪物と言われた渡辺康幸(現早稲田駅伝部監督)とアテネ五輪マラソン代表国近友昭だ。「となりをナベが走って興奮した。」というくらい、かたやスター選手、かたや無名の高3のインターハイ1500M。渡辺優勝、国近13位。
しかし、二人のその後の人生は・・・。渡辺は、早大卒業後も将来を嘱望されマラソンに挑戦したが、実らず引退。同年に、ノーマークの国近が、日本の長距離界の第一人者高岡寿成を下し、7分台を出してアテネ五輪出場切符を手に入れ、監督の瀬古利彦に「自分が優勝したときより100倍もうれしい!」と言わしめた。
 だから、人生はわからない。
久保田は、レース後のインタビューで涙をこぼした。「つらい練習に耐えてきて・・・よかった・・・」

――― すべての懲らしめは、そのときは喜ばしいものではなく、かえって悲しく思われるもの       ですが、後になると、これによって訓練された人々に平安な義の実を結ばせます。
                                                (聖書)―――

彼の心には一つの決意があった。このレースで自分なりの目標を達成したら結婚する。さあ、久保田とその伴侶を待ち受けている「世界(陸上)」とは?  そして、同期では、いち早く栄光に手を届かせたかに見えるこの「選考」は、久保田選手の一生をどう左右するのか?  
注目されたら、それなりの試練がある。結果を求められる苦しみも・・・。
ぜひ、大きくなって欲しいゾ。久保田満選手。全てを糧に!(Setsu)

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by covenanty | 2007-05-04 21:54