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新型インフルエンザが問いかけるもの

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新型インフルエンザの特徴は何でしょうか?
新型インフルエンザは、健康な人にとっては季節性と同じ程度のリスクにとどまる可能性が強いが、基礎疾患のある人、妊娠している人、乳幼児や高齢者など体力のない人、すなわち、弱い人には深刻な脅威となるのです。
新型インフルエンザは、私たちに、自分より弱い人へのまなざしを忘れないようにと問いかけているのです。

新型インフルエンザと従来の季節性インフルエンザとの違いは3段階に分けて考える必要があります。①感染、②発症、③重篤化・死亡 です。
新型も季節性も、①感染力が強い病気ということでは同じです。
季節性の①感染者は毎年1,000万人程度(!)と推定されています。
しかし、多くの人は免疫があり、体力もあるので、ほとんど②の発症にすら至りません。発症しても、数日程度苦しい思いをすれば自然に回復します。
③の重篤化し命を失うのは、高齢の方などが中心です。実際には他の疾患との競合が多く、後で統計的に見て「たぶん日本では1年で1万人くらいがインフルエンザ起因でなくなったのだろう。」と推計されているのが実態です。

新型は、免疫を持つ人が少ないことから、①の感染者も多発し、②の実際に発症する人も多数に及ぶと予想されています。
おそらく、大半の人は季節性同様に、数日で回復するでしょう。
しかし、季節性と異なり、基礎疾患を持っている人や妊娠している人には、致命的な影響が出る可能性が強いのです。子供さんや若い人でも死亡や重い後遺症を起こす人が多数でると考えられています(今でも亡くなった方がいます)。
肺に直接影響して、急激に重篤化する傾向があることにも注意すべきです。
すなわち③重篤化・死亡のリスクは、健康な人にはそれほど高くないが、弱い人には著しく高いのです。
発症者(すなわち感染力を持つ人)の大半が季節性なみの症状のため、タカをくくってしまい、不用意に弱い人に感染させてしまったら、③重篤化や死亡の危険が著しく増します。おそらく、これが一番の脅威ではないでしょうか。

私たちには何が問われているのでしょうか。
まず、自らが感染しないように注意すること(手洗い、うがい、マスク。十分な栄養と睡眠で体力をつけることなど。ワクチンだけが武器ではありません)
感染したときには、他の人に移さないよう最大限の注意を払うこと。

健康なあなたにとくにお願いします。自分の愛する家族・友人・親戚、国の宝であるお年寄り、未来の希望である子供たち、その希望をおなかに宿した妊婦さん、基礎疾患に悩まされ不安におののく人々、そのような人々へのまなざしと思いやりをどうか忘れないでください。自分より弱い人に感染させたら致命傷になりかねないことを肝に銘じていただきたいのです。

新型インフルエンザは私たちの生きざまを問う神の試練だと思います。

「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ。」 (マタイの福音書19章19節)

【参考資料】
厚生労働省ホームページ「新型インフルエンザに関するQ&A」
押谷仁/著 虫明英樹/著「新型インフルエンザはなぜ恐ろしいのか」(生活人新書;日本放送出版協会 2009年9月)

虎猫



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by covenanty | 2009-10-24 22:27 | エッセイ